2022年に一条工務店で平屋のマイホームを建てた一級建築士のノブユキです。
フローリングにはフロアコーティングをした方が良いの?メリット・デメリットは何?
そのような人のために、フロアコーティングの必要性について解説します。
- フロアコーティングの必要性
- フロアコーティングのメリット・デメリット
- フロアコーティングの種類
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フロアコーティングは必要か?
結論から言いますと、フロアコーティングは必要です!
なぜ必要なのか?
それは多くのメリットがあるからです。
ちなみに、我が家は「森のしずく」というフロアコーティング業者で施工しました。「森のしずく」については別記事で詳しく解説していますので、あわせてそちらもご覧ください。
フロアコーティングのメリット
- キズを防ぐ
- 汚れが落としやすく、掃除の手間が減る
- 水に弱いフローリングを水から守る(耐水性がある)
- ツヤを与えて部屋全体が明るく見える
- 滑り止め効果がある
- 塗り直しが不要なためメンテナンスフリー
- 耐薬品性があるのでアルコールや塩素系消毒液で除菌ができ衛生的
①キズを防ぐ
床材の表面にコーティング剤を塗布することで床材を保護し、日常でできる小キズ等を最小限に抑えます。
コーティングが施されているため、擦りキズや落下キズなどがフローリングに直接付くのを防ぎます。
コーティングの種類によって表面硬度に違いがあり、硬いほどひっかき傷が付きにくくなります。
②汚れが落としやすく、掃除の手間が減る
汚れが床材に直接付かず染み込みを防ぐため、飲みこぼし、食べこぼし、ペットの粗相などの汚れを簡単に落とすことができます。
掃除がラクになるため日々の掃除のストレスも軽減されます。
油をこぼしても染み込まないから安心ね!
③水に弱いフローリングを水から守る(耐水性がある)
通常のフローリングは水に弱いため、水拭きでの掃除は退化・退色の原因となるので避けることが原則です。
コーティングすることで耐水効果があるため、水拭きで掃除がすることが可能です。
水分が染み込まないので簡単に汚れを落とすことができます。
④ツヤを与えて部屋全体が明るく見える
コーティングの種類によってはツヤの少ないものもありますが、フローリングにツヤを与えることで光が反射し、部屋全体が明るい空間となります。
床が美しく見える効果があり、美観性が向上します。
⑤滑り止め効果がある
犬・猫などのペットは、フローリングが滑りやすいため歩行時にふんばりが効かなく思い通りに動けません。足腰に負担もかかり、転倒や段差から飛び降りた時の着地の失敗によって脱臼やヘルニアなどのケガをするおそれもあります。
コーティングの種類によっては滑り止め効果があるため、滑りやすいフローリングであっても、ペットはもちろん、小さい子供や年配の方の歩行にも安心です。
グリップが効くから歩きにくくないワン!
⑥塗り直しが不要なためメンテナンスフリー
フロアコーティングは1回塗ってしまえば最長30年間塗り直しの必要がありません。
ワックスの場合は年に1~2回など定期的に塗り直しが必要となり、既存のワックスの剥離作業も行うと結構な負担となってしまいます。
フロアコーティングだと施工後のメンテナンスも基本的には不要です。
⑦耐薬品性があるのでアルコールや塩素系消毒液で除菌ができ衛生的
フローリングに直接消毒剤などを使用すると傷めてしまうおそれがありますが、耐薬品性があるため、アルコールなどで除菌・消毒を行ってもフローリングを傷めることなく、フローリングを衛生的な状態を保つことができます。
商品によってはSIAAマーク(抗菌・抗ウイルス)を取得しており、製品自体に抗菌・抗ウイルス性能があるものもあります。
SIAA(抗菌製品技術協議会)が制定した抗菌性・抗ウイルス性などのシンボルマークのことです。SIAAが定めている抗菌性・抗ウイルス性・安全性などの基準を満たした商品にのみ表示が認められています。
フロアコーティングのデメリット
- 初期費用が高い
- フローリングの保証が無くなる
- コーティングの剥離ができない
- コーティングの種類によっては素材の色味・風合いが変わる
①初期費用が高い
フロアコーティングは費用が施工費用が数十万円と高額となるため、初期費用の高さから断念してしまう人も多いと思われます。
しかし、フロアコーティングは最長30年間は塗り直しが不要なため、初期費用は安いが塗り直しなどが必要となるワックス掛けに比べて、長期的に考えたら費用は少なくなります。
10年間を例にフロアコーティングとワックス掛けの費用を比較したところ、フロアコーティングの方が年間で約4万円安くなりました。
フロアコーティングの費用は、我が家で施工した「森のしずく」というコーティング会社のナノピークスという商品です。
10年間の比較(施工面積60㎡)
フロアコーティング | ワックス | |
---|---|---|
初期費用(初回施工) | 254,000円 | 50,000円 |
塗替え(9回/10年) | 0円 | 450,000円 |
剥離作業(3回/10年) | 0円 | 150,000円 |
合計(10年間) | 254,000円 | 650,000円 |
1年平均 | 25,400円/年 | 65,000円/年 |
②フローリングの保証が無くなる
フローリングの反り、剥がれ、割れなどの変形・変質については、ハウスメーカーの保証が2年程度付いていますが、フロアコーティングをすることによって保証が切れてしまう場合が多いです。
フローリング表面に付いた傷はコーティング会社で保証してくれる場合があります。
③コーティングの剥離ができない
ワックスの場合は古いワックスを剥離して再度ワックス掛けを行うことが可能ですが、フロアコーティングは強固な塗膜であるため剥離することができません。
一度施工すると元に戻すことはできないため、施工不良があった場合などは床材ごと張替えとなってしまいます。
④コーティングの種類によっては素材の色味・風合いが変わる
ガラスコーティングやUVコーティングなどフロアコーティングの種類によって違いますが、特に滑り止め効果のあるものはツヤ・光沢が出ることにより、元々の床材とは違った質感となります。
施工する前に、コーティング会社からサンプルをもらって必ず質感などを確認しましょう。
コーティング会社によってはショールームで展示している所もあるので、実際に歩いてみたりして納得するまで確認すると良いでしょう。
フロアコーティングの種類
フロアコーティングにはいくつかの種類があります。主にUV・ガラス・シリコン・ウレタンの4種類があり、それぞれの一般的な特徴を紹介します。
UVフロアコーティング
メリット①:耐久性が高い
傷や汚れに強く、耐用年数も20年~30年と長いものがあり、長期間フローリングの美しさを維持できる。
メリット②:乾燥時間が短い
紫外線でコーティング剤を硬化させるため乾燥時間が短く、引渡しから入居までの日数が少なくスケジュールがタイトな人や、既に入居済みの場合でも施工は可能です。
メリット③:滑りにくい
適度にグリップがあり、ワンちゃんなどのペットや子供・年配の方にも安心です。
デメリット①:費用が高額
専用の照射機材や技術が必要なため、費用が高額になりがち。
デメリット②:光沢が強い
他のフロアコーティングと比べて光沢が強いため、光沢が苦手な人やフローリング材本来の質感・風合いを感じたい人には不向きです。
ガラスコーティング
メリット①:傷が付きにくい
表面硬度が高い(8H~12H)ため、スリ傷などの生活キズからフローリングを守ります。
メリット②:フローリング材の見た目がほとんど変わらない
ツヤのないマットな仕上がりとなるため、フローリング材本来の質感や風合いを感じられます。
※業者によっては、光沢のあるガラスコーティングの商品も扱っています。
メリット③:扱っている事業者が多い
扱っている事業者が多いということは、それだけ様々な業者を比較・検討して決めることができるため、より安価な業者を探しやすく、費用を抑えることが可能です。
デメリット①:滑り止め効果は低い
グリップ力が低く滑り止め効果は低いため、ペットや子供・高齢者の滑り止め対策としては不向き。
デメリット②:完全硬化まで時間がかかる
早く強度が出る商品もありますが、一般的に完全乾燥までには2日~3日程度の時間がかかるため、引越しや家具の設置などのスケジュールによっては施工が難しくなる。
シリコンフロアコーティング
メリット①:滑りにくい
適度にグリップがあり、ワンちゃんなどのペットや子供・年配の方にも安心です。
メリット②:光沢がある
高い光沢で、部屋全体が明るい空間となります。
デメリット①:傷・汚れが目立ちやすい
光沢が高く、光が反射するため傷や汚れが付いた際に目立ちやすいです。
デメリット②:完全硬化まで時間がかかる
一般的に完全乾燥までには2日~3日程度の時間がかかるため、引越しや家具の設置などのスケジュールによっては施工が難しくなる。
ウレタンフロアコーティング
メリット①:光沢が低い
ツヤが少ないため、落ち着いた仕上がりとなります。
メリット②:低価格
他のコーティングに比べて安価なため、初期費用を抑えることができます。
デメリット①:他のコーティングに性能面で劣る
耐久性など、他のコーティングに比べて優れた性能が特にありません。
デメリット②:完全硬化まで時間がかかる
一般的に完全乾燥までには2日~3日程度の時間がかかるため、引越しや家具の設置などのスケジュールによっては施工が難しくなる。
各コーティングの比較
※一般的な特徴で、コーティング会社の商品によって違いがあります。
UV | ガラス | シリコン | ウレタン | |
耐久年数の目安 | 30年以上 | 30年以上 | 20年以上 | 3年 |
塗膜の表面硬度 | 5H~6H | 8H~12H | 4H~5h | 1H~3H |
施工時間(乾燥込み) | 1日 | 2日~3日 | 2日~3日 | 2日~3日 |
塗膜の厚さ | 厚い | 非常に薄い | やや薄い | 薄い |
耐水性 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
耐薬品性 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
耐摩耗性 | ○ | ◎ | ○ | △ |
滑り止め効果 | ◎ | △ | ◎ | △ |
コスト | △ | △~○ | ○ | ◎ |
光沢(ツヤ) | 超光沢 | 無し | 高光沢 | 小光沢 |
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まとめ
フロアコーティングは床材を守るだけではなく、様々な効果・特性があるためコーティングすることをオススメします。
特に、ペットを飼っている・飼う予定の人は、ペットの足腰の健康を守るためにも滑り止め効果のあるコーティングをするべきです。
フロアコーティングは種類によって特性・見た目・費用などに違いがありますので、ご自身に合ったコーティングを選んでみてください。
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